名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.09.10 火曜日

豊橋発:課題を求める

 「一分間マイケル・ポーター」(SoftBankCreative社)、第4問は「圧力や課題を避けるのではなく、積極的に求めるべきである」という言葉だ。ポーターがこの言葉をどこで言っていたかは知らないが、ポーターの特徴に特定の「セグメント」を乗り越えるという発想がある。
 
 つまり、常に何かしらの分類を行って、それに基づいて分析をする。時にはその分類そのものも疑い変化させていく。現状の「分類と分析」、そして変化を求め、変化にともなう「分類と分析」、これの繰り替えしような気がする。
 
 つまり、何かしらの区切りが事業者にとって常態化した状態であるとすると、その区切りを取り外し、新しい区切りを作ることでイノベーションが生まれ、企業が発展する。常識と思われていた分類が、分析を通じて新しい方向を見いだすものになるというところがある。
 
 たとえば、派遣労働法が改正され、政府は派遣会社に雇用の確保をさせるという方針に転換した。派遣業業界は一定育ち、すでに大きな企業のみが生き残ればよいというのが今回の改正の趣旨だ。
 
 このような業界の大展開時期にあって、業界の適切なセグメンテーションは戦略を作る上で非常に重要となる。政府が打ち出した新しい業界参入基準を突破できれば競争上優位に立ち、生き残っていく。
 
 この場合、派遣行業界は規模によって分類され、規模に応じた事業展開という手法が出てくるかもしれない。しかし、たとえば、専門的領域を持つか持たないかという分類方法で業界を分類すれば、専門分野に特化することで突破口があるかもしれない。
 
 あるいは、私たちの業界では大企業はすでに法務部が有り、顧問弁護士との強い信頼関係ができあがっているため参入は絶望的に難しい。弁護士業界は顧客の規模によって、大、中、小、個人と分類でき、それに対応した事業戦略を組み立てることができる。
 
 しかし、参入障壁になっている理由を細かく分析することで規模とは別のセグメントで業界を分析し、活路を見いだすことができるかもしれない。たとえば、「民事暴力」という区切りで業界を見た場合、大企業向けの顧問はこうした危ない分野をやらないかもしれない。依頼者も組織的に対応する大手事務所よりも、小回りのきく小法律事務所の方が好ましいと思うかもしれない。
 
 ポーターはある種の障壁になっているものに対して、積極的に対応することで、新しい事業態様、競争上の優位を獲得できると考えていることは間違いない。
 
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