2013.09.30 月曜日

豊橋発:交通事故の裁判が得。(遅延損害金の視点から)

法律相談はE&J豊橋法律事務所の弁護士が対応いたします。

 「先生、裁判した方が得ですか?」とよく聞かれます。損得だけからすれば一般的には得なことが多いと言えます。

 
 裁判前の示談交渉のレベルでは遅延損害金や弁護士費用を請求しないのが普通です。しかし、裁判となると、遅延損害金、弁護士費用が加算されるため少なくともその分は増えることになります。
 遅延損害金というのは、賠償金を支払わない場合に生じる「利息」のようなものです。民法では年5%と決められています。最高裁の判例によると、交通事故の賠償金は事故発生日から始まります(最3小s.37.9.4民集16巻9号1834頁)。
 
 ですから、2年前の事故であれば賠償額の1割を保険会社は支払わなければなりません。後遺障害の等級を争う事件では裁判前にすでに事故日から3年ほど経っていることがあります。この場合1000万円の賠償金であれば、150万円の遅延損害金がつくことになります。私の経験した例でも6年ほどたってから判決となり3割余分に獲得した事例があり、遅延損害金だけでも3000万円を超えた例があります。
 
 さて、ここからは少しややこしい問題になります。  交通事故によって自賠責から一時金などが支払われますが、その場合の遅延損害金の取り扱いはどうなるでしょうか。この場合は事故発生日から自賠責保険金支払日までは全損害について遅延損害金が支払われます。自賠責保険金支払日以降は支払われた残金について遅延損害金が支払われます。
 これはよく裁判で見落とされる問題です。  この外、治療費、社会保険や労災保険に基づく給付金など、遅延損害金の発生の有無をめぐってはややこしい問題があります。