2013.10.29 火曜日

豊橋発:神経症状、12級と14級

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   しびれ、痛みに、頭痛、耳鳴りなど神経症状は9級、12級、14級と分かれます。12級は「局部に頑固な神経症状を残すもの」、14級は「局部に神経症状を残すもの」と定義されていて、その差はあいまいなのに、賠償額は大きく違います。こんなにつらいのに14級なんて納得できないという相談も多いです。
 12級と14級とでは、実務的な感覚からすると600万円ぐらい賠償金に差がある気がします。このような差が出てしまうのは次の理由からです。
 ① 逸失利益の労働能力喪失率が14級が5%であるのに対し、14%と3倍近い差があります。これは逸失利益の額が3倍弱の差があるということになります。
 ② 逸失利益の期間に差があります。14級というと、だいたい3年から5年で治ってしまう考え方で計算されますが、12級ですと7年から12年程度と伸びます。骨折など骨の変形が原因すると一生続きますから67才まで労働能力を喪失するとして計算されます。
 ③ 後遺障害の慰謝料に差がでます。
 12級と14級との差は一般的には12級は画像などで他覚的に立証される場合と言われています。一見客観的と思われがちな他覚所見ですが、実はいいかげんだったりします。初診の整形外科医が画像をとっていなかったり、読影がいいかげんだったりします。保険会社の問い合わせに安易に所見はないとしたり、加齢性の変化とは区別できないと書いたりします。
 しかし、後遺障害は現実にどれほどの労働能力が喪失しているかという点が本来の争点であって、医学的立証があるかどうかは本来の問題ではありません。医学的な立証は実際の被害の程度を立証する為の一事情でしかありません。
 裁判実務の感覚からすれば、画像所見が多少弱くとも、事故直後から著しい障害があること、医学的に説明のつく所見が認められることがあれば、後遺障害として12級が立証される場合がけっこうあります。少なくとも私がいくつかかかわった事例では認められることが少なくありません。
 しかし,少なくない弁護士が、画像所見がないという理由だけで、へたってしまい、争うことをやめて依頼者に説得にかかるが、どうも、よろしくないのではないかと思っています。あきらめないで、食い下がることが大切です。