2014.03.10 月曜日

豊橋発:死亡による慰謝料

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交通事故を受けて被害者が死亡した場合、その被害者の死亡によって被害者本人及びその親族が受けた精神的苦痛を慰謝料という損害ととらえてその賠償を求めることができます。
ただ、このような精神的苦痛の程度は、事案や人によって異なり、客観的に量ることはできません。
そこで、死亡による慰謝料額について一定の基準がもうけられています。
日弁連交通事故相談センターの交通事故損害額算定基準(いわゆる「青い本」)によれば、死亡による慰謝料額は、原則として下記の範囲で決定されます。
(なお、慰謝料は死亡した本人とその遺族の慰謝料が考えられますが、以下の金額はその合計額の基準です。)
 一家の支柱の場合      2700~3100万円
 一家の支柱に準ずる場合      2400~2700万円
 その他の場合        2000~2500万円
 
しかし、これはあくまで基準です。
この基準をもとに、個別事案の内容をみて、慰謝料額は最終的に決定されます。
特に、被害者の遺族が精神疾患に罹患した場合などは、それだけ精神的苦痛が大きかったということができますので、上記基準よりも大きい慰謝料額が認められることがあります。
例えば、生後6ヶ月・男・乳児の死亡事故につき、結婚以来子どものできなかった両親が2年間の不妊治療を受けてようやく出生した子であること、加害者の無免許運転を大きな原因としていること、母親がPTSDと診断されて治療を受けていることを考慮して、本人2100万円、父親300万円、母親600万円合計3000万円を認めた例があります(名古屋地判平成14年12月3日 交民35巻6号1604頁)。