名古屋E&J法律事務所ブログ

2014.11.06 木曜日

従業員への事業譲渡

  従業員への事業譲渡

 事業としてはそこそこ成功しているが,後継者がいないという会社が増えている。
今まで育ててきた会社をそのまま無くしてしまうのはいかにも残念だ。自分についてきてくれた社員のためにも企業の存続を図りたいと思うのが人情だろう。
 
 中小企業の場合,業績がかなりしっかりしていれば投資ファンドやコンサル会社が買主を探してくれたりする。その場合にはかなり高額な手数料が必要となる。
 
 事業を引退したい社長としては,知り合いの会社や社員に事業を売りたいと思うのが人情ではないだろうか。このような場合,従業員には会社を買い取るだけの資金が不足することが多い。
 
 こうした,跡を継いでくれる社員のために利用される手法が,MBO(Management Buy Out)を言われる手法だ。
 
 これは次のような順序をたどる。
 ① 社員が新会社を設立する。
 ② 新会社は銀行(資金援助者)より対象会社買い取り資金の融資を受ける。
 ③ 新会社は融資資金で対象会社オーナーより株式を買い取る。
 ④ 新会社は対象会社より配当を受けて借金の返済に当てる。
   または,新会社と対象会社を合併する。そうすることで,新会社の借金は対象会社から直接支払われることになる。
 
 この手法は,銀行の援助があることが前提となる。
 このような援助は信用金庫レベルでも行われている。例えば,名古屋銀行のHPではMRI融資のことを紹介している。また,大垣信用銀行では「新地域密着型金融推進計画(平成23年)」を発表しているが,その中で中小企業のMBOへの融資を実行したと報告している。