名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.05.10 水曜日

事故後ヘルニアの交渉事例

交通事故 事故後ヘルニアの交渉事例(yahoo知恵袋回答)
 

一年前に交通事故に遭い腰椎ヘルニアの診断を受け、その後症状が悪化し排尿障害も…

一年前に交通事故に遭い腰椎ヘルニアの診断を受け、その後症状が悪化し排尿障害も出て手術もしました。現在も腰痛、下肢痛、排尿障害があり後遺障害の認定を請求中です。
自身の任意保険の担当者からは9等級の事案だと言われてます
自転車(私の過失10%)とタクシー(加害者)の事故でした

加害者側から事故係が担当と言うことで高圧的な態度をとる方でした
ヘルニアも事故前からではなどと言ってきましたが、主治医がはっきり言ってくれた事もあり、当初は支払いがなされ、手術代や治療費も支払いをして頂いていましたが、休業損害の請求に関しては通院した日以外は認められないと言われてしまいました。
事故後6ヵ月を過ぎた途端に今後支払いは一切致しません請求するなら裁判でもなんでもしてくれと言われてしまい、そこから連絡は一切ありません。
裁判は当初考えていなかったので自分の人身傷害保険を使うつもりでいましたが疑問がわき質問させて頂きます。

質問1
もし認定等級が9等級であった場合は人身傷害保険を使わず裁判をしたほうがよいのでしょうか?

質問2
人身傷害保険の支払い後、それ以上請求できる額を自分の保険会社と共同で加害者に請求したほうがよいのか?(人身傷害の担当者からの提案です)

質問3
人身傷害保険の担当の方からヘルニアは以前からあり事故後症状が発症したと捉えていますと言われましたが、これは保険の請求にどのように影響するのでしょうか?
認定を受けても支払われる保険金額が減るのですか?もし減るのなら適正な加減はどのくらいなのですか?

質問4
事故前はヘルニア等症状は一切なく、仕事やスポーツもしていましたが事故でヘルニアになったと認められないものなのでしょうか?

等級に関しては仮定の話になりますが、詳しい方がおられましたらよきアドバイスをよろしくお願いいたします

 
 
タクシー会社の場合、任意保険に入っていないことが多いようです。会社の事故係が被害者と対応するのですが、ほとんど専門知識も無く、乏しい経験だけで対応しているのが実情だろうと思われます。企業としての社会的責任を果たす意識も乏しく、モラルも十分ではありません。そのため、損保よりもはるかに程度の悪い対応、つまり、文句があるなら裁判してくれと居直る事例が多いように見受けられます。
 
→ http://blogs.yahoo.co.jp/kotujiko_nagoya/2979491.html 
 
あなた場合、9級というのですからかなりはっきりしたヘルニアがあるのでしょう。症状などによってはさらに重い級がねらえるかもしれません。しかし、これはあなたの任意保険の考えでしかありません。最終的には自賠責手続き内での認定によって決まります。相手がタクシー会社なのでこうした認定手続きを代行しないかもしれません。被害者請求などまず認定手付きをすることになります。あなたの保険の担当者などに相談されて手続きを聞かれてはよいかと思いますし、保険会社が代行してくれるかもしれません。交通事故に詳しい弁護士、行政書士にお尋ねになったらよいでしょう。ただし、行政書士によっては非常に法外と思われる報酬を請求する場合がありますから、よく比較する必要があります。また、弁護士はこうした手続きに不慣れな弁護士もいますからこれもよく比較する必要があります。
 
過失相殺についても相手の言うことを鵜呑みにせず、弁護士などとよく相談される必要があります。この場合、判例タイムズ別冊による裁判官による研究会報告があってそれに従って判断することが多いのですが、弁護士の中には判決をとったことのない弁護士も存在します。過失相殺については裁判して、判決で成果を勝ち取ったことのある弁護士と相談されるのが本当はよいです。
 
さて、おたずねの件ですが、つぎのようになります。
 
質問1 
裁判をお勧めします。9級で争い無ければ、それほど時間がかかるものではありません。また、請求金額も高額になるため遅延損害金も高額になります。遅延損害金とは利息のようなもので、事故時から年5%の割合でつきます。例えば1000万円の請求であれば、事故時から5%、事故時からすでに2年たっていれば100万円の遅延損害金が加算されます。また、裁判の場合、弁護士費用の一部も支給されます。加えて、過失相殺など保険会社が争った項目についても加算があり得えます。特に、タクシー事故ですから相手が不慣れで交渉のらちがあきませんから裁判の方が得です。
 
質問2
人身傷害保険については、基本的にはあなたの味方とは限りません。あなたに支払う側ですから問題がある場合があります。例えば、後遺障害認定が仮に12級となった場合、人身傷害保険では12級でしか処理しません。人身傷害保険紹介の弁護士も9級を争うことをしないことがあります。これは弁護士倫理に反するのですが、あなたよりも保険会社の意向を重視する傾向がありますから注意してください。
 
あなたが当面生活に困らないのであれば、人身傷害保険で先にもらうよりも人身傷害保険に頼らず裁判した方が得になります。過失相殺分を人身傷害保険に請求することになりますが、同時に任意保険を相手にするか、訴訟告知するかなどして過失相殺分の請求を保全しておくことがよいかと思います。これは難しい議論なので文書では簡単には書けません。これを弁護士さんに見せて説明してもらってください。
 
質問3
これは、かなり重要です。人身傷害保険側がかならずしもあなたの味方ではありません。ヘルニアが古くからあるということは事故によって生じたのではないという意味ですね。ヘルニアにはそのように言って事故との因果関係を否定する場合があるのです。重要なのは事故前と後と比較して生活がどのように変化したのか、そのような変化を裏付けるだけの医学的な根拠を持つかということです。交通事故の詳しい弁護士、行政書士にかなりきちんと相談する必要があります。ただし、行政書士の場合、裁判の経験がないので、私たちからみると信じられないくらい単純にものごとを判断することがあります。
 
素因減額と言って、前からの病気が影響している場合には減額もありえますが、単純ではありません。交通事故分野では多くの事例が既往症との関係で悩みます。
 
質問4
質問3を参考にしてください。