名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.05.10 水曜日

交通事故 ある外国人の事件

 加害者が外国人で,事故後すぐにブラジルに帰ってしまったという事件を担当したことがある。この事件は幸いにも雇い入れた会社が加害者に保険に入れさせていたために任意保険が機能した。なんでも,雇用に際して任意保険に入っていることを条件付けたのだそうだ。
 
 この場合,会社の保険ではないことや,プライベートな事故だったために会社に対して責任追及はできない。あくまで,外国人個人に対して請求することになるが,肝心の本人がブラジルに帰ってしまったので訴訟が少々面倒だった。海外の住所も分からないし,仮に分かったとしても外国居住者を被告にするのは本当に大変だ。訴状は地方裁判所から最高裁判所にまわり,さらに大使館にまわされた上に送達手続とられる。とどくのに1年以上かかることもある。
 
 本件は任意保険が機能したので,約款にもとづき,保険会社に直接請求した。この場合は任意保険会社が被告となる。但し,いつでも直接請求できるわけではなく,限定的だ。この場合は加害者が生死不明であるという理由で約款に従い請求することにした。