2014.12.12 金曜日

豊橋発:海外進出企業 クラスターはできるか。

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 中国東営市の経済開発区を素材に、中小企業の海外進出を研究している。
 
 この土地の魅力は
 ① 大阪ウェルディング社が既に進出を果たしていること。
 ② 経済開発区がまだ若く、企業誘致に熱心であること。
 があげられる。
 
 もう一つの注目するべき点は、第一工業団地構想だ。
 この地に、日本の中小企業のための工業団地を建設して、多様な中小企業の進出を招致しようとしている。つまり、大阪ウェルディング社を核に板金、金型など多様な中小企業を招致、集積し、顧客、とりわけ日系企業のニーズに応えていこうとしている。
 
 大阪ウェルディング社の顧客は専ら日系企業だ。グローバリゼーションの厳しい競争にさらされている日本企業は常に低コストを求めている。しかし、品質は落とせない。そんな中で、「中国の価格で日本の品質」を売り物にするウェルディング社の存在は魅力的だ。ウェルディング社の評判を聞きつけて大手企業が調査に訪れ、商談を決めていく。
 
 特に、中国進出を果たしている日系企業に取っては日本並みに品質を持つ企業が中国にあることは非常に重要な意味を持つ。中国企業が高度化してきたと言っても、依然品質は悪い。納期の問題もある。日系企業は中国国内に、日本的中小企業を求めている。需要は確実に存在する。
 
 ウェルディング社の話によると、大手日系企業は単に溶射だけでなく、部品の製造や組み立ても求めてくるらしい。そんな中、ウェルディング社もこれまでやってこなかった仕事も徐々に行うようになっている。ここに、ウェルディング社社長の確信がある。つまり、多様な中小企業の存在を大手日系企業は求めていると。
 
 中小企業が集積して徐々に連携を図っていけば、それまで受けられなかった仕事もとることができる。中小企業の集積がシナジー効果を生み、さらに大きな受注を獲得できるという戦略だ。
 
 このような企業集積、クラスターの役割はつとに研究され、政策的に実現しようといろいろ試みがあるが、中小企業が自主的に展開しなければ成功するものではない。また、一定の戦略ビジョンを持ったリーダーの存在も必要である。
 
 東営経済区の第一工業団地構想はウェルディング社が自社のさらなる発展も願って始めているが、中小企業が共に助け合い、大きな成果を生み出していこうという点で意義深い。今回の実践が、海外での中小企業のあり方を変えるかも知れない。