名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.10.30 月曜日

交通事故 高次脳機能障害の被害者

 奥さんが交差点で自動車にはねられたという事件がある。高齢であったこの被害者は頭を強く打ち、昏睡状態のちに意識を取り戻したが、記憶を失ったり、判断能力が低下していた。
 
 私が奥さんと話していても、すぐには高次脳機能障害であることがわからない。日常的な会話はできるし、生活の様子もそこからうかがうことができる。買い物も行く。
 
 しかし、夫からお話を聞くと、とても一人では歩かせられないというのだそうだ。奥さんは自分で買い物ができると思っているが、夫にいわせると何でもかんでも買い物カゴに入れてしまう。計算ができない。お店に行っても一人で帰ってこれるか心配だという。食事もへんな食事を作るようになって食べられない。
 
 夫がいつも付き添っている。
 
 この事件は被害者に大幅な過失相殺がありうる事件だが、被害者に脳機能障害が残ったためにおそらく被害者の証言では事件を組み立てられないだろう。こういう場合は加害者に対する反対尋問がかなり重要になるかも知れない。