名古屋E&J法律事務所ブログ

2015.03.20 金曜日

交通事故 事実の認定

 事実の認定については最高裁判決がある(最判S39.6.24、判タ166号106頁)。
 
「裁判所は、被害者側の提出するあらゆる証拠に基づき、経験則とその良識を十分に活用して、できうるかぎり蓋然性のある額を算出するよう努め」
 
「ことに右蓋然性に疑がもたれるときは、被害者側にとって控え目な算定方法(たとえば、収入額につき疑があるときはその額を少なめに、支出額につき疑があるときはその額を多めに計算し・・・)を採用することにすれば」
 
「被害者側の救済に資する反面、不法行為者に過当な責任を負わせることにもならず、損失の公平な分担を究極の目的とする損害賠償制度の理念に副うものである。」
 
 要するに疑わしきは加害者の利益にと言っているようなもので不当な内容だ。損失の公平な分担とは、立証責任についても公平な分担が図られてしかるべきだ。
 
 最高裁の考え方はともかく、訴訟という現場では、このような立証責任に関係なく、原告は立証をやり切る覚悟が必要だ。