2015.03.27 金曜日

豊橋発:パスワードの悪用

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 不正アクセス防止法はコンピュータハッカーからパソコンを守るための法律だ。テレビで話題になるのは官公庁とか大企業であるが、中小企業でも問題になることがある。中小企業ではパスワードの管理もいいかげんなことが多い。たとえば、職員が退職して、前のパスワードを悪用してサーバーに入り込み、顧客データや図面、見積もりを盗んでライバル社に持って行った場合はどうなるだろう。
 
 平成23年1月12日、不正競争防止法及び不正アクセス防止法違反を理由に東京都台東区の会社社長の男(46歳)が逮捕された。この男は数年前に日本遊技機商業協同組合顧問を解雇されたことを恨みに思っており、解雇した組合理事長が経営する会社に嫌がらせをする目的で同社の営業情報を不正に取得していた。この情報をもとに怪文書を作り、関係者に送りつけたのだが、内部のものしか知り得ない情報が含まれていたことから不正アクセスが明らかになった。
 
 ここでの問題は、パスワードを悪用して会社のシステムサーバーに入り、データを盗んだ点だ。この事例は解雇の事例だが、たとえば、従業員が退職して独立する場合に前つとめていた会社のデータを盗むこともある。この場合、同業者となってライバルとなるのでデータを盗まれては大変なことになる。たとえば、顧客データとか、図面、見積もりなど盗まれた場合にはどうなるだろう。
 
 問題となるのは第一に不正競争防止法だ。この法律では営業秘密を保護しており、営業秘密を犯した者は処罰される(法21)。5年以下の懲役刑がついている。
 
 また、パスワードを不正に解除して特定のサーバーに入り込んだ場合には不正アクセス防止法により処罰される。これには1年以下の懲役刑がついている。