名古屋E&J法律事務所ブログ

2016.05.24 火曜日

大企業の海外シフト移転

【2010年10月記事】

  日本の自動車メーカーの国内・海外生産比率は、下表の通りとなっているが、海外生産が進んでいるメーカーは、ホンダの72.9%、日産の71.6%、スズキの61.5%、トヨタも55.9%となっており、輸出比率の高いこれら大手メーカーは何れも過半数を超えている。
 日本メーカー全体で見た場合も56.6%となっている。今後円高によりトヨタはじめ海外に生産をシフトし直すとしており、マツダ・三菱も海外生産を強化することからますます海外生産比率は高まるばかりである。
 
【2011年5月記事】
 日本の財務省が最近発表した統計によると、大地震に伴う日本自動車部品企業の被害により、今年4月の場合、日本の自動車輸出額が前年同期比67%減少し、約2553億円の減少を示した。
 これにより、日本の多くの企業は現在、海外生産に目を向けて、地震に伴う産業の空白を埋めることを検討していることが分かった。
 
 震災前、2011年1月、日本工業会の発表によれば、円高が進む中、日本の自動車企業が生産拠点を徐々に海外に移しているとなっていた。もともと、日本の大企業は生産シフトの海外移転を考えていた。今回の震災によって部品調達が一点に集中していることのリスクを考え始め、部品調達も地域分散も考えるようになっているようだ。海外の生産も増やし、さらに部品も調達するというのが昨今の企業の戦略だ。
 
 この傾向は最近の中小企業相談の傾向の中でもはっきり分かれている。震災によって生産が止まり、愛知県内の中小企業はたちどころに資金繰りに窮した。多くの企業は伝家の宝刀、リスケ、元本支払のすえおきを利用している。しかし、生産は元には戻らない。なぜなら、大企業は生産シフトを海外に移しているために、ラインはもう元通りには再稼働しないのだ。
 
 私は、製造業にとって海外進出を検討する最後の曲がり角に来ているように思われてならない。