名古屋E&J法律事務所ブログ

2016.06.28 火曜日

戦略的提携

「戦略的」というのは意欲的でとても魅力的な言葉だ。最近、私はよく「戦略的」という言葉をよく使う。自分で言うのもなんだが、私の特徴は物事を戦略的にとらえるところにあるという気がする。

 
 特に全国レベル、国際レベル、学問的水準など視野を広くしようとしたり、深くしようとしたりする点が特徴だ。これは、自分が深いのではなく、深くしようという姿勢のことだ。
 
 もちろん、愛情や人間性がないところで「戦略」と言ったところで、むなしいだけだ。私はドラッカーに人気があるのは、彼の持つ戦略的思考だけでない。ナチスに反対してきた人間性にあると思う。小さき者の幸福を願う姿勢は人としての基本だと思う。
 
 ともかく、表題の件だが、若林直樹の経営学の教科書にはネットワーク組織論に関する部分があって、そこに「戦略的提携」という言葉が出てくる。これは単なる「提携」とは異なって、長期的提携間関係だ。
 
 「組織は戦略に従う。」(チャンドラー)とはドラッカーが真理だとするテーゼだ。自社のビジネスは何であるか、自社の顧客は誰であるかを明確にして、利益をあげるために行動する。組織もそうした行動の一つでしかない。戦略を見直した場合は組織も大胆に見直す必要がある。
 
 そこで、「提携」という組織のビジネスは何であるか、顧客は誰であるかを検討する必要がある。その上で、パートナーの選択、パートナーとの連携のあり方、連携に伴う行動、連携解消の基準を明らかにする必要がある。
 
 教科書では戦略的連携の例として、航空会社の連携、スターアライアンス、日産自動車とルノーとの提携、富士通とシーメンスをあげている。大企業の例だが、中小企業は大企業だからと言ってけっして自分に関係ないと思ってはいけない。規模は小さいだけの話で、本質は同じだ。
 
 もちろん、単なる提携と戦略提携とはニュアンスが異なる。参加する企業が各自独自の事業戦略を持っていなければならないし、その上で、ネットワーク組織の戦略構築に参加するという関係に立つ。この当たりは高度な内容なのかも知れない。
 
 教科書によると戦略的提携関係は次のような特徴があるとされている。
 ① ライバル企業を含めた自律的な同規模程度の企業同士で行われること。
 ② 相互に対等な関係であること。
 ③ 緩やかな連結関係であること。
 ④ 新たな知識や情報、能力について相互学習が行われやすいこと。
 ⑤ 経営資源の相互補完を目的とすること。
 ⑥ 固定的ではなく状況に応じて展開されること。
 ⑦ 3以上の複数企業で行われることが多いこと。