名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.06.12 水曜日

「何が正しいか。」、社長とその仕事

「冷たく、人好きがせず、要求水準の高い人こそ、得てして誰よりも多くの人材を導き育てる。そのような人は、人好きのする人物よりも、多くの尊敬を集める。部下に対しても自分に対しても、仕事への厳しさを要求する。高い水準を示し、その基準が満たされるよう期待する。「何が正しいか」だけを考え、「誰が正しいか」などという点は決して問題にしない。」(ドラッカー「マネジメントⅢ」66頁、日経PB社)

 経営者はけむたい存在だ。しかし、疑り深くこまごましたことを追求する「小姑」との違いは2つある。
 
 一つは社長は全体をまとめ上げる点だ。
 マネージャーは「事業マネジメント、働き手と仕事のマネジメント、地域や社会との関係性のマネジメント」という仕事がある。全業績と組織の活動は調和しているか、市場調査は営業の課題と適切に結びついているかなど全体的な調和を常に目指している。
 
 もひとつ、臆病で、猜疑心のある「小姑」のような経営者、上司との違いは組織のための判断をする点だ。
 経営者は将来を展望する。しかし、一方で今のことを考える。今とはまさしく今、明日、これから何をするかを決断する。将来のことは今を決断するために考える。こうした「当面と将来の要請を調和させる。」という「離れ業のやってのける。」
 
 ドラッカーはマネージャーの仕事を次の5つに分析する。
① マネージャーは組織のために目標設定を設定する。
② マネージャーは組織をとりまとめる。
③ マネージャーは部下の動機付けとコミュニケーションを担う。
④ マネージャーは業績評価をする。
⑤ マネージャーは人材を育成する。
 
 マネージャーの仕事は分析でき、体系化でき、学べることができる。しかし、「ただし、ひとつだけ、誰からも学べない資質がある。後からでは身につけられず、あらかじめ備えていなくてはならない要件がある。といっても、天賦の才能ではない。人格である。」この人格を得るために、多くの経営者は多くの人格者と接し、歴史、宗教、芸術など人間性を身につけるための教養を得る。