名古屋E&J法律事務所ブログ

2016.09.13 火曜日

誠実であること

私の出会いとして大きかったことはドラッカーの著作に触れたことだった思う。彼はマネジメントについて様々な教訓を提供しているが、プロフェッショナルについても格言を残している。

 
 プロフェッショナルの責任は、すでに2500年前、ギリシャの名医ヒポクラテスの誓いのなかに、はっきり表現されている。「知りながら害をなすな」である。
 プロたる者は、医者、弁護士、マネジャーのいずれであろうと、顧客に対して、必ずよい結果をもたらすと約束できない。最善をつくすことしかできないなる者が、プロたる者は知りながら害をなすことはないと信じなければならない(No professional, be he doctor, lawyer, or manater, can promise that he lill indeed do good for his client. All he can do is try. But he can promise that he will not knowingly do harm.)。さもなければプロのいうことの何も信じられない。(「マネジメント」エッセンシャル版113頁)
 
 私たちは弁護士は専門性を発揮するが、どんなに技術があろうが、どんなに誠意を尽くそうが、結局のところ、最後は質の高い信用を得ることがなければ仕事にならない。一般の企業は自社を宣伝し、自社の商品を提供し、業績を伸ばすが、その核心となるのは結局のところは商品の品質に対する信頼が必要だ。すぐれたアイディアの商品も結局のところ品質に対する信頼が維持されなければ長続きしない。
 
 弁護士も同じことで、信頼を得ながら事件を処理するが、最も重要なのは誠実さだろう。その誠実さの核心は、依頼者のために一生懸命やる。依頼者に対して悪いと思うことはやらないという強い信頼というところになるのだろう。
 
 All he can do is try. But he can promise that he will not knowingly do harm.
 
 私たちは結果は保証できない。しかし、一生懸命やる。依頼者の害になるようなことはけっしてしない。これが弁護士としての基本的な姿勢だ。