名古屋E&J法律事務所ブログ

2016.10.05 水曜日

事業者の合同について

現在,ある事業者たちの合同について顧問の弁護士として協議に参加している。

 
 事業者というのは本来独立意識が高く,連携も一苦労だ。まして,合同して1つの事業体になろうというのであればよほど強力なビジョンを共有しないとうまくいかない。
 
 それは合同することによって,どんな新しいことが加わるのかがまじめに語られなければならない。特に,リーダーシップを取る者は自分のビジョンを明確にする義務がある。
 
 企業の目的はただひとつ,それは顧客の創造にあるというのはドラッカーの言葉だが,これは正しいと思う。
 当然,企業合同によって,どのような顧客が創造されるのかが明確でなければならない。それは,それまで単独でできた部分を棄てて,新しい企業体に我が身を投げ入れるのであるから,合同によって従来にない顧客層へのアプローチが可能となる点が明確である必要がある。
 
 どんな事業についても,既存顧客の開拓と新規顧客の開拓がある。新規顧客開拓が難しいことは常識だ。その難しさは数十倍とも言われている。既存顧客になお売り込みの可能性があるなら,既存顧客にまず力を入れるというのは経営のシロウトの私でもすぐ分かる。
 
 また,顧客は特定の顧客ルートからの拡大と,不特定多数の顧客ルートの拡大の路線がある。既存顧客のルートと言っても,既存顧客がさらに顧客を呼び込む役割を果たしていく。不特定多数の拡大は広告,宣伝の効果をねらうものであることは言うまでもない。
 
 こうした顧客の分類の中でも,セグメントを明確にして,そのためのツールを選択することになるだろう。
 
 こういうことは一般論だが,企業合同によって得られる組織的なメリットは,こうした顧客開拓のどこに作用するかが明確に語られなければならない。最初からは分からない,やってみて何とかしよう,などという無責任なことは許されない。
 
 組織が大きくなることによる,間接部門のコスト削減があるだろう。予算規模が拡大することによりダイナミックな広告,宣伝投資ができるかもしれない。新人を雇い,成長される教育システムを作り上げることができるかもしれない。共同することによりノウハウが共有化されスキルアップにつながるかもしれない。共同して会議を開くことにより新しい知恵が浮かぶかもしれない。