名古屋E&J法律事務所ブログ

2016.12.27 火曜日

不良社長の解任

公私混同が続き会社の財産を食いつぶしていく社長がまれに発生する。こうした不良社長のために結局会社が倒産の危機に陥ることも少なくない。例えば、あととりの息子が不良社長相手に解任を求めることはできるだろうか。

 
 多くの社長は株主の多数を握っているために容易ではない。しかし、会社法は少数株主による解任という手続きを用意している。こういう手続きはめったに使わないが、本当に倒産の危機に陥っているのであればやむ得ない。
 
会社法854条
 役員・・・の職務の執行に関し不正の行為・・・があったにもかかわらず、当該役員を解任する旨の議案が株主総会において否決されたとき・・・・株主は・・・訴えをもって当該役員の解任を請求することができる。
 
 この解任請求は誰でもできる訳ではなく、総株主の議決権の3%を取得している株主でなければならない。まず、少数株主の権利によって株主総会を開催し、解任決議が否決されるとようやく裁判ができる。
 
 最終的には判決によって解任されるのであるが、それまで待ってられない。判決までは時間がかかりすぎる。早く止めないと会社の財産が無くなってしまう。そんな場合には食執行停止の仮処分という緊急の命令を出してもらうこともある。
 
 さらに、職務が停止されると代表取締役がいなくなってしまうので、職務代行者選任の仮処分という緊急の命令を出してもらう。
 
 ところで、とことんやるためにはこれだけでは足りない。
 ひとたび社長を解任するという事なのだから、完全に謀反だ。とことんやらなければ、こちらが後で仕返しされる。こうした解任手続きをやりながら、会社社長の違法行為を背任罪などで刑事告発したりすることも有益だ。