名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.01.13 金曜日

中小企業家同友会の国際的役割(Transnational Communityを素材として)

私が所属する中小企業家同友会では中小企業が相互に勉強しようという目的で集まっている。愛知の場合、3,300人を越える会員がいる。この数の会員が各地域の組織に所属し、例会を始めとした様々な会でお互いの経営のことを話し合っている。中小企業家同友会は全国組織になっていて、各都道府県に中小企業家同友会が存在している。

 
 このような会の役割は相互に交流したり、統一の企画を進めることで企業の社長どうした相互に協力することを覚え、相互によいところを勉強することを覚え、新しい事業の種も作りあげたりしている。
 
 このようなNGOの役割はある意味、「知」の連携であったり、地域の知識の集積の一つだったりする。私の考えでは同友会そのものがもっと「創造的であること」の意味を意識的に追究するようになれば、同友会そのものからもっと多くの成功企業や成功企業グループが誕生するように思う。
 
 ところで、Transnational Community(超国家的社会)という考え方があって、多くの研究がされているようだ。アナリー・サクセニアンは頭脳流出の問題を研究し、台湾人、インド人の優秀な人材の動きを調査した。その結果、米国の先端の技術、ビジネスモデルを学んだ者たちが、米国との関係を維持しつつ新たな事業の展開をしているという。
 
 彼女はこれを頭脳の循環(Brain Circulation)と主張する。
 確かに、インドで成功している実業家たちの動きは米国で学んだことを単純に自国で応用するという訳ではない。米国で築きあげた知識や人間関係を利用して、世界市場に直接打って出るようなスタイルを持っている。米国市場が世界市場と直結してることから、インドでそのまま米国とのつながりを維持して、米国市場に食い込み、そのまま世界市場に食い込んでいるように思う。
 
 このTransnational Communityの姿と中小企業家同友会とを結びつけることにはいささか飛躍があることは承知の上で、Transnational Communityの姿の中に、企業ネットワークとしての中小企業家同友会の国際的な発展の方向が見いだせるような予感がする。
 
 前述の通り、中小企業家同友会では中小企業家同志の交流が進められている。まだ十分とは言えないが、イノベーションを生み出す気風に確立していけば多くの企業がさらに発展するチャンスを作ることだろう。それは「知」の集積であったり、未来に向かおうという志向の強さだったりする。
 
 同じような志向をもった企業は海外にもたくさんある。それは米国やEUの優秀な企業であったり、中国や東南アジアの企業だったりする。強い国際志向を持ち、国際市場に食い込もうという意欲的な企業も多い。
 
 融合化しつつある国些細市場に対して、知の集積であったり、未来志向であったり、まじめに経営するという考えであったり、価値観を共通する企業が共同して国際市場に食い込むことは当然可能であるし、大きな可能性を秘めているように思う。
 
 かなり未成熟な考えだが、Transnational Communityの姿は 「Transnational 」という言葉にもかかわらずかなり小さな 「Community」である気がする。この「Community」のあり方が、中小企業同士の国際的連携の一つのモデルを提供しているような気がしている。