名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.02.03 金曜日

ファイナンスリース

設備投資にはリース契約がしばしば利用される。

 ファイナンスリースと呼ばれているもので、形式的にはリースつまり賃貸借契約でありながら、実質的には動産を担保にした融資という内容を持つ。そのため、全額リース契約でまかなう方式(フル・ペイアウトという形態)の場合は月々のリース料は次のように決まる。
 
 (物件購入額+金利+償却資産税+動産保険料+手数料+利益)÷リース期間
 
 日本ではフル・ペイアウト方式のファイナンスリースがずいぶん発達しているが、それは動産を担保に融資するという考え方が発達していないということもあるようだ。
 
 大規模な設備投資をする場合、例えば、POSシステムを導入、という時には時には数千万円必要になる。その場合の設備投資資金についてシステムを担保に借り入れるというのは実際には難しい。そこで、ファイナンスリースを利用しようかということになる。
 
 資金調達にファイナンスリースを利用する利点は、まずは手軽さにある。設備投資資金を銀行から借り入れるにはそれなりの事業計画が必要となる上、決済に時間がかかってかなりめんどくさい。ファイナンスリースについてはリース契約書にサインするだけという手軽さがある。
 
 税制面でも減価償却期間についてある種の自由度を持っている。融資で購入した場合、元金返済を経費には計上できないが、リース料ならば計上できる。
 
 しかし、ファイナンスリースの場合、形式は賃貸借、実態は融資という面から難しい問題を含んでいる。例えば、購入物件に欠陥がある場合、誰がどのように責任を負うだろうか。契約の当事者はリース契約ではリース会社と買主となる。しかし、リース契約には瑕疵担保責任を免除する規定が存在する。リース会社に責任追及することは難しい。
 
 このような場合には、もともとの売買契約に従って処理する。リース契約については瑕疵担保責任などについては、いろいろ工夫があって、買主が売主に責任追及できるようになっている。
 
 外にもいろいろあって、ファイナンスリースは企業実務でも習得するべき重要な課題だ。