名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.02.15 水曜日

ゴミと資源

ゴミは宝の山という考えがある。ゴミは資源、例えばレアーメタルも廃棄物の中から採取され、大きな資源となっている。ペットボトルもプラスチックのよい資源ともなっている。コンビニで大量に出るお弁当の在庫も捨てず利用すれば肥料になる。

 
 もともと、廃棄物は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律という法律」によって厳しく規制されている。本来、廃棄物というのは利益を生み出さないため、どうしたって処理にお金をかけたくない。自然と不法投棄が増え、環境悪化の原因となってきた。そのため、法律が厳しくなってきたのは、外部的な圧力によって無理矢理生産コストに入れ込もうという考えがある。
 
 廃棄物の規制はやがて廃棄物を生み出さないという考えに変化していく。現在、我が国の廃棄物は循環基本法の下、「循環型社会」の理念のもとに組み立てられている(法1条)。循環型社会と言うのはリデュース(ごみの発生抑制)、 2.リユース(再使用)、 3.リサイクル(ごみの再生利用)を実現する社会と定義されている。そもそも、ゴミが無くなるというのが循環基本法の理想だ。
 
 こうした中、ゴミ、廃棄物についてより積極的に経済活動に利用できないか、かなり厳し廃掃法の規制を何とか緩和できないかという動きがある。日本経団連はかなり昔から廃棄物規制の緩和を求め、資源としてより積極的に利用できるよう提言を繰り返している。昨今のアベノミクスの中でもこのことはうたわれている。
 
 私の立場からすれば規制は必要なことだ。廃棄物処理問題については少し油断するとすぐに脱法行為に走る傾向にある。有価物だということでゴムタイヤを山林に大量に山積みするようなことは後を絶たない。大手企業の話だが埋立材だと称してフェルシルトと呼ばれる廃棄物を大量に山の中に捨てたという事件もある。
 
 こうした厳しい規制を維持しつつ、制度の合理化を図るというのがよいかと思うのだが、その場合、企業は廃棄物規制の限界を常に意識しなければならないストレスがたまる状態が続く。企業内に廃棄物規制専門のスタッフを置かなければならないこともあるかもしれない。
 
 弁護士もこうした限界の問題に適格に応えられるよう研鑽を積む必要あろうかと思う。現在日本で、廃掃法問題について的確に応えられる弁護士は数人しかいないよう思う。企業側も弁護士に顧問にすることもコストと考え、顧問になってもらった弁護士に自社に見合った勉強強を本格的に初めてもらうということも必要ではないかと思う。
 
 ちなみに、米国の法律事務所では環境問題専門のスタッフを置いている場合も少なくなく、彼らは企業に対して環境法に関する専門的なアドバイスを行っている。