名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.03.03 金曜日

偽装請負と言われないために

最近、工場内の請負というのが増えている。私の依頼者の中にも大手企業の工場内で部品製造に携わっている会社がある。この場合、派遣労働との違いを明確にする必要がある。

 
 派遣労働か請負かという点では契約の形式ではなく、労働の実態から判断される。工場内の請負を引き受ける場合、雇用契約と請負契約との違いをはっきり理解した上で対応しなければならない。
 
 労働契約の本質は雇用主が労働者の時間などを管理し、指揮命令する権限を有する点にある。時間、場所を統制し仕事内容を明示し、人事考課を行ったりすること言う。時間、場所、考課、仕事に関する統制が重要だ。
 
 これに対して、請負は外注先の労働者を管理したり、指揮命令したりする関係にない。いわば、外注先にまるなげ状態を言う。
 
 こうなると問題点ははっきりしている。
 例えば、工場内請負の場合、注文主の社員が受注者の社員に対して、あれやこれやと指示している状態があれば、請負ではなく、派遣労働であると見なされてしまう。その結果、請負といいつつ派遣であったとして、労働基準局の調査がはいったり、労働者側から直接雇用の申し入れがされたりすることになる。
 
 工場内請負の場合、常に派遣労働との区別が細部にわたって求められるため、工場内とは言え、全く別会社の別の活動という形式をとる。子の事業者は親事業者から工場を借りているという形式をとり賃料を払う。時には休憩室も別にする。社員の制服、名札などはっきり区別がつくような形式を取る。
 
 こうした問題については、厚生労働省は次の資料を提供する。工場内請負事業を行う事業者は知っておいた方がよい。
 
労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)関係疑義応答集