名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.03.10 金曜日

ネットワークのポートフォーリオ

 知識と情報は区別される。
「情報はメッセージの流れだが,知識は情報の流れによって作られ,組織される。そして,知識は保持者の姿勢や信念として蓄積される。」

 
  つまり,情報は客観的存在し流通し,情報が人と結びついたときに知識として個人の中に残る。人が組織されるとともに,知識も蓄積,組織化されされている。知識が流通,蓄積,組織化されるためには人と人との関係が必要となるが,その関係の一つに「ネットワーク」が存在している。
 
 「深いネットワーク」は相互の関係が強い信頼関係で結びつき,相互の情報・知識の交換が容易で,独自のバリューネットワークを構築する。事業を現実に作動させる上で優位に立つと言われている。
 
 これに対して,「広いネットワーク」は「ひんぱんというよりも間歇的なやりとりを基礎とした弱い結びつき」は「異なるネットワーク,異なる情報源へのアクセスを提供するので,新しい情報をもたらすことが多い。」。
 
 「深いネットワーク」ではお互いの気心が知れているので何を考えているかわかる。つまり,そこには重なり合う情報が多く,新しいものが少ないことを意味する。一方「広いネットワーク」は重なり合いは少なく新しいものが多いということになる。
 
 未知の領域に飛び込むためには広いネットワークが必要であることが言うまでもない。ただ,一定のアイディアができあがってきた場合には必ずしも広い関係が必要ではなく,むしろ少数の強い結びつきが必要になる。
 結局どちらがどうという問題ではなく,適度にどちらも必要というのが結論と言うことになる。問題はどのようなネットワークが企業にとってどのようなネットワークを作り上げたらよいかということになる。
 
 ネットワークには「深いもの/広いもの」,「公式的/非公式的」,「ローカル/グローバル」といろいろある。いかなるネットワークに帰属するかは起業から今日までの企業の歴史的な到達点を示すようなところがある。
 
 しかし,一方で企業の今後を考える上でどのようなネットワークを作り上げ,あるいは帰属するかについては企業としてもきちんと分析して整理しておく必要がある。企業の将来のあり方を見据えて,ネットワークのポートフォーリオを作り上げ,管理していくことが必要だろう。