2017.08.07 月曜日

豊橋発:生産委託先中国企業が模倣商品を作った場合

【問題点】
 中国で生産して日本に輸入するという形態は普通に存在している。
 日本のデザインはすぐれているということで,中国企業が許可無く同一商品を製造,販売することは許されるだろうか。

【日本での規制】
 この問題はデッドコピーと言われている問題で,他人の開発にただ乗りする行為であるため,我が国では不正競争防止法が規制している。日本の規制は「他人の商品の形態・・・・を模倣した商品を譲渡」するなどの行為が禁止されている」(法2条3号)。

 この場合の「形態」を規制しており外観を基準に「模倣」の判断を行っている。模倣は故意(「他人の商品に依拠して」)に同一商品をつくりあげることを言う。

 この場合,特許や意匠の登録とは関係なく規制がされている。ただ,市場の製品を参考にしながら自社製品を改良していくことは社会の発展にとって有益な面もあるため,常に防止できる訳では無い。

 また,先行商品を作ってから3年間しか保護されていない。

【中国の場合】
 中国の場合,模倣を規制する法律に「反不正競争法」という法律が存在する。模倣に関わるのはもっぱら5条だ。同条では「名称、包装、デザインを使用し」、「他人の著名商品(知名商品)と混同させ、購入者に当該著名商品であるかの誤認をさせること。」などを禁じている。

 これは日本の法律のように「形態」の模倣を単純に禁じている訳では無い。あくまで著名商品との誤認混同を防止している。そのため,当該市場での知名度を獲得していることが前提となっている。一定の地域,一定の消費者層の間で高い知名度を持っている必要がある。

 要するに中国にはデッドコピーを規制する法規制はなく,「反不正競争法」改正の今後の課題とされている。

【対策】
 このように法律によって必ずしも規制されていない問題についてはもっぱら契約で規制する他はない。
 ① 製造委託した商品について,名称,法曹,デザインなどの同一,類似の商品を禁じる条文を契約に盛り込むことになる。
 ② 契約に違反した場合は,一定の罰則を加えておく必要がある。

 また,こうしたコピー商品が日本に輸入されようとしている場合には,不正競争防止法違反を理由に輸入を差し止めるなどの行為を政府に求めることができる。
 
 
  中国「反不正競争法」条文
  中国「反不正競争法」についてのジェトロ記事
  経産省デッドコピー対策