2017.11.14 火曜日

豊橋発:半径200m以内に近づいてはいけない

ストーカーや業務妨害行為があるような場合には,「半径200mの範囲内の土地を徘徊または滞留してはならない」というような命令を裁判所にもらうことがあります。こうした命令をとることによって警察の動きは全然違ってきます。


 労働組合,団体行動権は労働者の団結権として憲法が保障するところであるが,度が過ぎれば権利の濫用となる。会社の周辺でビラまきをしたり,さらにシュプレヒコールをあげる,街頭宣伝をするというようなことがある。

 労働組合については憲法が保障した権利行使という面があるが,暴力団のような反社会的団体及び関連の者が大音量で宣伝カーを繰り出してくると言う例もある。こうした例はかなり減っていると思うが経営者にとってはこうしたことがあるかもしれないと思うだけで気が重い。

 事案は学校法人の生活協同組合の組合員であったが組合が解散し,解散後は学校法人が使用者であるとして団体交渉を求めた事例だ。被告らは入学試験当日入学会場付近の公道にゼッケンを着用して集まり,横断幕をかかげ,ビラを撒き,シュプレヒコールするなどの情宣活動を行った。

 これに対して,学校側は憲法22条,23条及び26条に由来する平穏に教育及び研究を行う権利,平穏に営業活動を営む権利があるとして,被告らの行為を差し止めを求めた。学校法人にも個人と同様,人格権に基づき平穏に業務を遂行する権利が認められるとして原告の請求を認めた(東京地裁H26.6.10判タ1409号362頁)。

 判決主文はこんな風になっている。
「被告らは,原告に対し,X大学の入学試験日に,下記の各土地内で,徘徊又は滞留し,横断幕等を掲げ,ビラを撒き,演説を行い,シュプレヒコールを行うなどして原告の行う業務の平穏を害する一切の行為をしてはならず,又は第三者をしてこれらの行為を行わしめてはならない。」

「・・・・・中心地点を基点として半径200メートルの範囲内の土地」