2018.03.26 月曜日

豊橋発:自社の立ち位置と業界細分化分析

マイケル・ポーターは「業界の細分化と競争優位」(Industry Segregation and Competitive Advantage) を説明している。業界細分化して自社の位置づけを明確にすることは,事業戦略を組み立てる上で必須だという。


 ポーターは業界細分化の基準を「買い手(Buyer)と製品の種類(Product Varieties)」に分ける。企業の活動は最後には製品やサービスとなって出現する。この製品が顧客と結びつくことで価値が生まれる。自社の価値は結局のところ,どこで顧客との接点を作るかと同じ意味だと思う。

 ポーターの業界細分化はこのように,自社はどこで価値を作り上げようとしているのか,どの顧客に価値を見いだしてもらうかというような事業戦略上の目的から行われる。そのため単純な市場の細分化とは意味が異なる。

 事業戦略上の意味あるものとして細分化とは,マーケッティングのための市場の細分化とは異なる。自社の経営資源や生産様式など,価値を生み出す全ての行動の連鎖,価値連鎖(value chain)全体に関係するし,顧客の購買行動などにも影響されていく。

 つまり,「自社の行動を決める」という積極的な動機,行動にかかわる部分があるため自社の能力や価値観なども細分化に当たっては考慮されることになる。もちろん,分析自体は客観的であるため,自社の価値観による価値のバイアスは許されない。

 ともかく,戦略を決める上での自社のポジションをどのように捉えていくかについてポーターは論じているのだ。これはたくさんの情報をもとに決められていくのであろうが,ポーター流は,このたくさんの情報を可能な限り単純な基準をもちいて,不要な要素をとりさり,経営者の決断を助ける。

 たとえば,細分化の要素を次の4つにまとめてしまう。
 ① 製品の種類(Product variety)
 ② 買い手のタイプ(Buyer Type)
 ③ チャネル(中間の買い手)(Channel:immediate buyer) 
 ④ 買い手の地理的立地(Geographic buyer location) 
   
 この4つをいきなり上げられても意味が分からないかもしれないが,実際自社で細分化作業をやってみるとこの4つの要素で行われていく。