2018.11.26 月曜日

豊橋発:組織の相互活用、企業連携の水平戦略

独立した事業単位や、独立した企業が相互に連携をとることにより、さらに大きな効果を獲得する戦略は水平戦略を呼ばれている。「戦略」というからには特定の目的のために相互関係が作られていく。


 事業単位の連携は戦略的に推し進められなければならない。バリューチェーンやコストビヘビア(コストが生む行動が生み出す効果)を検討しながら、新しい効果(イノベーション)が生まれるか、コストの削減が図れるかなどができるだけ細かく分析することになる。

 こうした「連携」というのは事業単位あるいは企業が連携できる「範囲」というようなものがあると思う。ちょうど、生態系に単位があるようなものだ。たとえば、砂漠のオアシスには森ができることがあるが、森は水が湧き出す範囲、水が浸透している範囲で限界づけられている。オアシスの動植物はその範囲を相互関係を作り出して発展している。

 つまり、連携は意味なくつながればよいというものではない。一定の「市場」を見定めつつその範囲内の最大利益を追求するということになるのではないだろうか。もちろん、連携が成功すれば市場も拡大する。それは森林全体が成長して徐々に森が拡大するようなものだ。

 「範囲」を画するの市場ばかりではないだろう。たとえば技術協力によって相互の諸品の質を高め、相互に独立市場で活躍するという方式がある。この場合は技術協力できる範囲が連携の単位となる。しかし、市場を単位とする水平戦略はわかりやすい。

 この連携を画する範囲をある程度理解しつつ水平戦略を推進する強力なエンジンが必要となる。このエンジンは事業単位、企業連携を形作る「組織」のあり方に関わる問題となる。ヘッドクオーターは誰か、ヘッドクォーターを要するのはどのような組織であるか、その組織が水平的に統合された各組織に対してどんな権限を持つかが検討される。まさしく、組織は戦略にしたがう。

 私がこれを「エンジン」と呼ぶのは、単なる調整役ではないからだ。町内会の会長のようにそれぞれの不平を聴き適当に調整するというのここでの役目としては不十分だ。それは明快な戦略を立案し、各組織にその戦略の価値を浸透させ、行動させていくだけの高い知性と行動力が求められることになる。

 こうしてこそ水平戦略は実行力を持つ。なお、この中核となるエンジンの組織的なあり方については経営学の分野ではすでに各種の研究がある。どうも単純なマトリックス組織とも異なるようだ。