2019.02.11 月曜日

豊橋発:理念あっての廃棄物処理業

 廃棄物処理業は必要だ。が、中間処理施設にしろ、最終処分場にしろ、周辺住民には近隣にはいやがられることが多い。ここ10年来廃棄物処理に関する法規制は毎年のように厳しくなっている。


 今や明快な社会貢献をかかげなければ廃棄物処理業者は生きていけなくなっている。名前ばかりの「環境」では信用されない。環境貢献にかかわる目に見える実績無くして処理業の発展はない。


 廃棄物処理法(廃掃法)には「汚染者支払いの原則」というのがあって、廃棄物の発生、運搬、中間処理、最終処分のあらゆる場面で責任が課せられる(法3条など)。構造となっている。これらの廃棄物の流れはマニフェストという伝票でつながれていて、廃棄物の排出者は誰が運び、どこで処理されたか知り、かつ監理しなければならないとされている(12条の3)。


 廃棄物の流れのどこかで不法なこと、たとえば不法投棄とか、うその記載をするとかすれば、廃棄物を出した者にも責任が問える構造になっている(19条の5、1項3号、19条の6)。懲役を含んだ罰則や、最大1億円の罰金、撤去命令、代執行の撤去費用の負担などが生じる。どこかの業者は自主回収費用を含めて撤去費用に約500億円ほど支払うことになった事例がある。


 処理業者自体も「欠格要件」というのがあって(法7条5項4号、14条10項2号)、関係者が廃棄物や環境関係の法律を冒して処罰されると運搬や処理業、処分業の許可を取り消されてしまう。関係者に暴力団関係者があっても同様だ。条文上も取り消さなければならないとされていて、行政によって容赦なく取り消される仕組みになっている(14条の3など)。


 住民の監視制度も厳しくなっている。もし、業者が処理上や処分場を建設したいと思ったら、生活環境についてのアセスメントを行い、周辺住民に情報を公開しなければならない。問題があれば設置許可の取消を求めて裁判が起こされてしまう。


 法律がどうしてこんなに厳しくなったかというと、事業関係者は本来廃棄物処理にお金をかけたくないという要求が強いからだ。私たちはこれを「外部不経済」と呼んでいる。つまり、利益を生み出さないものにはコストをかけたくない、あやしい業者を使ってでもお安く廃棄物を処分したいという要求がある。そのため、めちゃくくちゃな事業者が多数出てきて、めちゃくちゃな不法投棄をやり続けたからだ。


 こんな具合なので、今日では事業者は襟をたださないとお客さんにも迷惑をかけてしまう。やりがある職場作りに専念しないとどこかでほころびが出てきて事業にとって致命的なことが発生してしまう。役所との関係も緊密にして問題が無いかいつもチェックする強いコンプライアンスが必要だ。さらには、社会貢献(CSR)と自社の事業とを結合させて真に環境に貢献することで利益をあげる仕組みを作っていくことが必要だ。

 

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