2019.06.10 月曜日

豊橋発:問題単純化と決断力の源泉

 これは私がこうありたいという理想像なのだが。


 頭のよい人ほど物事を単純化する。頭の悪い人ほど物事を複雑にする。

 頭のよい人は決断力があり、頭の悪い人は決断力がない。


 しかし、頭のよい人間は様々な要素を考える。頭の悪い人間は一つの決断に考える要素は少ない。つまり、複雑に考えている割には内容は雑だ。


 一見矛盾する内容だがいったいどういうことなのだろうか。マイケル・ポーターの教科書「競争と戦略」が一つの回答を出している。第13章では「不確実性」がテーマとなっている。


 今を決断するために不確実な未来のシナリオを複数用意する。このシナリオは業界内の競争にあって自社の方向を決断するためのものだ。だから、業界の動向という枠内でありうる可能性を複数検討することになる。


 この複数のシナリオに対して価値付け(valuables)という作業を行う。訳者はこの価値付けを「シナリオ変数」と訳している。


  業界の変化に対応する場合、

  特定の原因 →(業界の動向の変化→自社への影響) →自社の戦略決定

 というプロセスが存在する。


 たとえば、爆買に関する日本家電の部品業の戦略はこんな感じだろう。

 中国富裕層の変化 → 「爆買」の変化 → 家電業界の変化 → 家電部品業界の変化 → 自社への影響 → 自社の戦略決定


 それぞれの変化には幅があるかもしれない。

 たとえば、「中国富裕層の変化」という場合、超富裕層の変化(たとえば高齢化)、中国ホワイトカラー層の変化、海外旅行に対する意識の変化などいくつかの変動をもたらす原因が存在する。


 この場合、変動をもたらす原因から、業界変動のいくつかのシナリオを用意し、その中で実現可能性があるシナリオを選択していく。この方向はないな、あの方向もないなと選択し、ここからここまでの幅はあるとシナリオを選択していく。当然、各シナリオには発生可能性が考慮されている。


 この時、変化の幅を決める要因をつきとめることになる。

 たとえば、中国の消費構造を変化させている根本的な要素は「白襟層」と呼ばれるホワイトカラー層の動向ということとする。


 そうなると、ホワイトカラー層の動向という一つの単純な要因を正確に押さえておくことで、あとの問題は、論理的に、ドミノのように諸要素を考慮していき,最終的にはシナリオの価値を決めることができる。そして、決断だ。


 このようにたくさんの要素がある中で、最も重要な要素を特定し、あるいはいくつかの要素をまとめるため抽象化し、常に単純な要素で決められるようにしておく。ポーターはこれを focal point とよんでいる。


 これだけじゃないと思うけど、これも頭の善し悪しをきめる要素なのでしょうね。


 

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