名古屋E&J法律事務所ブログ

2014.12.03 水曜日

日本再生国家戦略

 
 内閣官房国家戦略室が提出した日本再生国家戦略が閣議決定された。
 この国家戦略は中小企業政策を重視している点で私達の間でも話題になっている。昨日は簡単な勉強会をした。私自身、新聞の範囲でしか知らなかったのでこうした勉強会が開かれてよかった。
 
 今回の国家戦略のの特徴は「担い手としての中小企業」という考え方を打ち出している点だ。「グリーン」「ライフ」「農林業」の3分野を再生のための重点分野ととらえ、その牽引役を中小企業に期待している。
 
1. 中小企業と経済の担い手
 私の考えだが、中小企業に経済の牽引役を与えてていることは評価できると思う。中小企業は大企業に比較すると、格段に見えにくい存在だ。しかし、私の考えでは日本経済の中で中小企業の占める割合は非常に大きい。
 それに、成熟した資本主義国、成熟した市場にとってイノベーションや生産の社会全体の分業、差別化のための多様化などが要求されると思うので、中小企業の存在には必然性があるように思われる。
 
2. 中小企業発展の政策
 国家戦略では「モノ」「人」「金」に注目し、それらを「動かす」ことに重点が置かれている。一般的な金融政策をどうするかという大きなマクロ経済政策より、現場を動かす現実的な問題に注目している点もよいのではないかと思う。
 
 特に、かなり政策を細かくした上で、実行のためのロードマップ、達成期限を掲げている点のよいのではないかと思う。今般、内閣は中小企業憲章を閣議決定したが、それは基本戦略を作成した上で、実行課題をきめこまかく掲げ、さらに達成期限、達成目標をかかげるというPDCAサイクルを念頭に入れたところに特徴がある。今回の閣議決定にはそうした視点も入っているのではないかと思われる。
 
 中小企業にとってどれだけ前進があったかという検証基準、検証のための体制も明確になるといいと思うが、既に決められているかも知れない。
 
3. 大企業の取り扱い
 今回の国家戦略は内需拡大に向けての視点が強すぎるように思う。日本経済はいやおうなくグローバリゼーションに組み込まれている。大企業の役割も大きい。グローバリゼーションにあって大企業発展の道筋が見えないとなんだか片輪を欠いた自動車のような印象を受けてしまう。
 
 きびしいグローバリゼーションにあって、大企業はどのような発展が必要だろうか。大企業が得た利益はどのようにして国内に還元されるべきなのだろうか。大企業と中小企業との関係はどうあるべきなのだろうか。それは国際社会の中にあって大企業と中小企業との分業のあり方を示すものでなければならない。
 
4. 成功の基準
 そして、全ての成功の基準は国内雇用の確保及び国内労働者の生活水準の向上にある。