名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.02.28 火曜日

イノベーションにおける大学の役割

 名古屋メッセでは名古屋大学や東北大学の研究者が出展していた。彼らのブースではいずれも産学共同研究について熱心に説明して頂いた。
 
 企業が特許を求めて研究者と交流する場合、当然先行する研究を秘密にし、独占したいという要求がある。大学がこの要求に応えるためには、研究を秘密にしなければならない。現に東北大学では特許が関連するような共同研究になると、学生に関わらせないということだ。
 
 大学がそのような閉鎖性を持ったのでは大学の使命が果たせないのではないかと質問したが、明快な応えはなかったように思う。
 
 ともかく、大学は最先端研究に関する情報が多く存在している。オープンイノベーションのある研究論文の中では「大学の研究者たちと交流すると、新しい研究の成果を知ることができるだけでなく、発表されない成果(失敗した実験から得られた教訓など)や、発表された研究の中の文章化されていない、あるいは文章化できない知識(暗黙知)も得ることができる」としている。
 
 もちろん、大学というアカデミックコミュニティの中に入るだけではだめで、アカデミックコミュニティから得られる様々な情報をつかみ取り、その後、事業的に応用できるだけの企業の組織的な能力も必要なことだ。オープンイノベーションの課題はこの社外情報を内部化する過程はなんであるか、どのようにすれば最も効率よく内部化できるかというようなtところにあるのだろう。
 
 ともかく、大学社会と交流することで新しいアイディアが出てくることには確かだ。私自身の経験でも多くの研究者と交流を続けることは、弁護士という私の仕事上の能力の向上であったり、弁護士としての新しい事業展開にも役立つ。