名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.03.28 火曜日

中国連帯保証制度

 中国の民事法は日本の法律にかなり似ている。保証人制度についても日本と同様の制度が存在する。日本では民法という一つの法律にまとめられているが,中国では担保法という独自の法律が存在している。
 
 たとえば,中国企業との取引で不安材料がある場合に第三者の連帯保証を求めることがある。この点は日本でも同じだ。もっとも日本での連帯保証はむやみに活用されており,連帯保証に伴う被害も少なくない。うっかり判を押したばかりに破産の憂き目にあったという悲劇もある。
 
 中国担保法での連帯保証は基本的には日本と同じだが,いくつか重要な点で相違がある。
  注意しなければならないのは保証期間である。
 
 担保法15条では保証期間の約定は必須となっている。期限の定めが無い場合には主債務履行期満了後6ヶ月間とされている。主債務より短い期間は無効とされ,期限が無い場合として扱われる。保証期間を債務者がすべての債務を返済するまでという約定は内容不明な約定ということになり,保証期間は主債務履行期満了後の2年とされている(担保法私法解釈32条)。
 
 日本法と大きく違うのは保証期間の満了により,保証債務は終了し,保証人の責任が免除されてしまう。たとえば,約定期限6ヶ月までと保証期間が定められている場合にはこの6ヶ月内に保証債務の履行を請求しなければならない。
 
 我が国でも単純な保証と連帯保証とがある。連帯保証というのは主債務者に請求しないまま,いきなり連帯保証人に対して請求するということが許されるタイプの保証だ。中国にも連帯保証はある。中国では単に保証とされていていずれか不明な場合は連帯保証とみなされる(担保法16条以下)。
 
 注意しなければならないのは,連帯保証の場合,保証債務の独立性が高いため,きちんと保証期間内に請求をしておかないと保証債務が消滅してしまう点だ(担保法25条2項,26条2項)。