名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.04.06 木曜日

現在中国の課題と日本の中小企業の方向

 日本の中小企業にとって,グローバリゼーションへの対処は重要な課題だ。
 現在中国には多くの魅力があり,中国市場への参入は単に中国市場への参入にとどまらない効果を持つ。
 
 それは中国市場を通じて欧米など世界の市場に参入することも意味すると思われるからだ。中国には多くの日系企業が存在する。それらは重要なお客さんだろうし,中国企業が取引している欧米企業も顧客となり得る。中国との企業連携によって事業領域の拡大を図ることができるかもしれない。そして、中国市場を通じて欧米市場を狙う。
 
 現在中国は,高齢化,少子化といった人口問題,深刻な環境問題,不動産バブルに伴う金融危機といった深刻な問題を抱えている。中小企業との関係で検討しなければならないのは中国の経済構造の変化,特に中小企業の発展が必要とされている点ではないだろうか。
 
 私は経済の専門家ではないのでよく分からないが,中国はこれまで安い人経費で外資を呼び込んできた経済を持ってきた。しかし,格差是正,人件費の増加はそうした経済が通用しなくなりつつあることを意味する。
 
 一方で外資の導入によって一定の資本の蓄積を得てきた中国は大企業を支える中小企業が育っていないという問題も抱え込んでいるように思う。つまり,人件費の高騰は生産性の向上,高付加価値が求められることになるが,それは一つの大企業でできるものではなく,大企業を支える中小企業群全体の質的向上なくしてあり得ない。つまり,大企業及び関連する中小企業群全体の生産性向上,高付加価値化が中国経済の課題ではないかと思うのだ。
 
 このような課題をかかえる中国経済に対して,日本の中小企業が何らかの連携を作り上げていくことは非常に容易のように見える。中国は中小企業の質的発展を望み,日本企業はそれを与えることができるからだ。
 
 問題は,中国のこうした事情をもとに連携を図るとした場合,日本企業がどのような形で利益を得ていくかという点だ。連携を叫ぶことはたやすい。連携の具体的あり方を探ることは容易ではない。これはいくつかの成功例を検討し,定式化していくよりほかはない。