名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.05.09 火曜日

組織として学習する

 事業を運営する場合,組織全体の質的向上を絶えず図りたいと考えることだろう。その場合,組織が学習しているという現象はどのようなことを言うのだろうか。
 
 組織は組織の目的のために人が結合され学習する。個人の好みの問題ではない。組織的な分業があることで,学習効果は一人が学習する効果よりも高い効果を上げることができる。学習内容は組織の中で蓄積されていき,人が入れ替わっても受け継がれていく。
 
 重要なのは組織の目標に向かって人と人とが結びつけられているのであるが,その「関係」に特別な知識の集積や価値の保持,実現,創造性が認められていく。組織が学習するという場合,この関係全体が変化していくことになる。
 
 この組織が学習するという場合,ダブルループという考え方がある。
 
 ① シングルループ
   組織が行動して結果を出す。結果を内省してまた行動のあり方を決めていく。PDCAサイクルみたいなものかな。成果は徐々に上がっていく。
 
 ② ダブルループ
   シングルループに加えて,そもそも今の組織で大丈夫なのかを疑う操作だ。
   結果から,そもそも前提問題,つまり今の組織で大丈夫かという点も疑い,改善していく(ダブルループ),そして,また行動して結果を出す(シングルループ)。
 
 なぜダブルかというと,日常行動での改善の繰り返しとは別に,そもそも前提問題も改善していくという思考があるからだ。
 
 改善によって組織が拡大していく。拡大が進むにつれて,実際には改善ができなくなる。急激な成長は人に対する教育が追いつかない。その結果,顧客満足も下がり組織の業績は急激に落ちていく。
 
 この拡大の時に,そもそも今の組織形態で大丈夫かという点が疑われる。業績の拡大ととも個人の学習が追いついていないという感じた時点で,組織のあり方を根本的に変化させなければならなかった。業績拡大よりも人材育成に資源を投入するべきだったという反省が必要となり,組織全体に変化が必要と理解されるのである。