名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.05.29 月曜日

幽霊のような会社

 世の中には幽霊のような会社が存在します。
 
 会社法では12年間,登記を動かさないと「休眠会社」と言って,強制的に解散したものとみなされてしまいます(472条)。そのため,10年かに1度ぐらいは役員選任,継続の変更登記を行います。
 
 ともかく,実態のない会社はいろいろあります。
 
 たとえば,取引先企業が怪しいので改めて登記を上げてみると,本店が東京にあったりします。「工場は三重県にあるのにどうして東京にあるの?」ということで,さらに東京本店を調べてみると変な雑居ビルになってたりします。そして,そこには会社の実態はないことがあります。借金を逃れるためにこんなことをやっていると私たちは考えます。こうした手合いは全く信用できません。そうそう取引を中止することをお勧めします。
 
 会社の名前がよく変わる会社があります。実際の黒幕は背後にあって,社員を次から次に社長にする会社があるのです。これは社員に金を借りさせて,そのまま返さず放置するという詐欺会社の典型となります。あるいは,暴力団など反社会的な存在が黒幕である場合には実態を隠すために会社を隠れ蓑にしたりします。会社の資産を調べてみるとどうも変な女性が所有者になっていたり、銀行でも無いのに異常に多額な債務の抵当権が付いていたりします。こういう会社もそうそう取引を中止するのがよいかと思います。
 
 借金が膨らみ身動きとれなくなって,苦肉の策として別会社を作る例があります。別会社で再起を図ることは別に問題はありません。問題は本体を破産せずそのままにしておくということがあります。これは弁護士としてはあまりお勧めできません。本来はきちんと破産手続きを行い,負債の問題にはけりをつけておくことです。しかし,破産するにもお金が必要です。会社破産の場合,普通は200万円ほどかかりますから,破産したくてもできない場合もあるでしょう。
 
 ともかく,実態のない会社には何かしら影があります。
 商売相手の信用は登記簿,テイタン,商工リサーチというような情報会社,銀行の評判などいくつか調べておくとよいでしょう。