名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.10.16 月曜日

製造物責任のステークホルダー

製造物責任では無過失責任が課せられる。これは,製造物→欠陥→因果関係→損害とい道筋があれば損害賠償責任を負担することを意味する。通常,責任を負担するためには過失と言って,支払う側の落ち度が要求されるのであれが,製造物責任では落ち度は関係ない。

 
 製造物責任については,PL保険などがあるが,付保していなかったり,あるいは保険の範囲を超える賠償問題が発生してしまった場合の取扱が問題となる。というのは「欠陥」と言ってもいろいろな意味があるからだ。
 
 製造者が被害者に責任を負うとしても,その原因を作った者が別にいる場合にはその者とも責任の分担が問題になる。この分担は契約当事者間であらかじめ決めておくのが望ましい。業務提携契約や売買契約ではこうした製造物責任の責任の所在,分担などを契約上取り決めることは少なくない。
 
① 設計者
  設計者のミスで製造物責任が発生してしまう場合がある。この場合は設計者に契約責任を追及することになる。
 
② 部品に欠陥があった場合
  部品供給業者に製造物責任を追及できるほか,売買などの契約上の責任を追及できる。
 
③ 実質的製造者
  OME契約で表示上の製造者が責任を負う場合は,それを作った実質的な製造者にも本来責任がある。
 
④ 販売者,輸入者
  日本の製造物責任法のもとでは欠陥とは「通常有するべき安全性」を言うが,これは製品がどのように使われるかを予想して,そのような使用方法に従った場合に危険性を持つ場合に責任が発生するということになる。
 
 逆に,あらかじめ,使用禁止の警告をしたり,使用方法について丁寧な説明があり,それに従う限り安全であるというような場合には欠陥は無いとうということになる。そうなると,販売する時に製造者が求めたようなマニュアルや警告を付さないような場合には販売者が責任を負うべき場合もある。