名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.11.20 月曜日

労働時間の考え方

 朝のラジオ体操は労働時間ではない?,出勤前の掃除の時間は労働時間ではない?,トラック内で配送準備のために待機しているときは労働時間ではない?,仕事の合間の仮眠時間は労働事件ではない?
 
 しかし,これらは労働時間に含まれてしまうこともあります。厳密に計算すると未払い残業が発生することになります。休みであれば休日出勤の他あても必要になります。
 
 勤務時間かどうかは経営者によって時間的拘束を受けているかどうかによって決められていきます。最高裁は次のように判断しています。
 
「労働者が,就業を命じられた業務の準備行為等を事務所内において行うことを使用者から義務づけられ,又はこれを余儀なくされたときは,」「当該行為は」「指揮命令下に置かれたものと評価することができ」「社会通念上必要と認められるものである限り,労働基準法上の労働時間に該当するものと解される。」とされています(最判H14.2.28判時1783号150頁)。
 
 要するに事業主の指揮命令の一環として義務づけられていれば労働時間に該当してしまいます。
 
 たとえば,トラックの運転手が,出荷場や配送先で待機することは普通に見られます。しかし,待機中,トイレに行ったり,コンビニに買い物に行くというようなことがあったとしても,休憩時間として労働時間から差し引くことはできません(横浜地裁相模原支部H26.4.24判時2223号141頁)。