名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.02.25 月曜日

ゴミも変われば資源

 ゴミもかわれば資源、とは言っても廃棄物処理法という法律の巨大な壁が立ちはだかっている。

 ごみ、くずは廃棄物処理法で定義されていて、これがまた複雑にできている。弁護士でもかなり注意しないと理解できない。

 むかしはゴミと言えば食べ物の残渣や犬、猫、家畜の死体、糞尿といったたぐいだったので、ゴミ問題と言えば衛生問題だった。その後、高度経済成長とともに廃プラスチックが出てきたり、有害化学物質が出てきたりしていろいろ問題が出てきた。量も半端でなくなってしまった。

 かつては清掃法という名前だったのが、今では廃棄物処理法という名前に変わっていった。時代とともに規制はどんどん厳しくなり、制度も複雑化していった。今日、廃棄物処理業者はこの複雑な仕組みを理解しておかないと事業ができない。違反などあれば、事業が停止してしまい企業にとって命取りとなる。

 廃棄物に対しては「循環型社会」という理念があって、社会全体の廃棄物排出量を減らしていこう、ゼロにしていこうなどという考え方がある。日本には循環基本法というのがあり一億総循環社会なんて感じでがんばることになっている。

 そこで、資源の再利用は重要な課題だ。ところが、廃棄物の規制があまりに厳しくて再利用が難しいじゃ無いかという批判が出ている。たとえば、コンビニのお弁当の残り、これを捨てるのはもったいないので肥料として再利用しようと業者に渡した場合、それはゴミとして捨ててるんじゃ無いかと考えられてしまいかねない。

 でも、これを許してしまうと「再利用」を口実に不法投棄の温床になってしまう。こまったことだ。

 

 まず、問題はゴミとは何かという点だ。
 豆腐を作るときに出てくる「おから」、これを豆腐製造残渣ということで捨てるのであれば廃棄物だ。ちゃんと処理業者に頼まなければならない。ところが、人間のおかずとして売るということであればちゃんとした有価物だ。

 次にゴミだとしても、リサイクルのためにちゃんと出荷するならそれはそれで許してもいいのでは無いか。「専ら物(もっぱらぶつ)」という条文がある(廃掃法14条1項但し書き)。これは専ら再利用を目的とした物であれば、収集・運搬・処分についての許可は不要ということになっている。

 これに加えて「再生利用特例制度」というものがある。
 これは廃タイヤや廃プラスチックなど、特定の物について処理基準さえみたせば、処理業や処理施設としての設置許可がいらないという制度もある(15条の4の2)。