名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.07.22 月曜日

年収1億円

「先生、年収1億円だと税金って、なんぼか分かりますか。」 「40%ぐらいじゃないの」 「ちがいまっせ。いろいろあわせると60%とられんですよ。」 「会社の方も私らみたいな中ぐらいの企業は優遇税制もないですし、一番、損しているんですわ。店を買っても固定資産税とられる、社会保険料もとられる、いろいろ計算すると会社はもうけの80%ぐらいは税金で消えてくんですわ。」

 
 などと、自慢かどうか分からないような話をしていた。不況下、景気のいい話だ。この社長、居酒屋から初めて、徐々に全国展開してきた。話しぶりでは年収は1億円あるのかもしれない。酔っぱらっていたから調子は倍化しているかな。でも、事業がうまくいっていることは確かで、ゆくゆくはどこかに上場もしたいと思っているらしい。この人のえらいところは,普段はやっぱり居酒屋のオヤジみたいで,とてもそんなもうかっている会社の社長のように見えないところだ。
 
 最近、事業者の間ではよく税金が話題になる。
 特に中小企業家の間では消費税の話題がしきりだ。
「私は消費税は賛成なんですよ。会社を減税して、消費税で取ってれたら、私らみたいな中ぐらいの企業だとかえって助かりますわ。」
 
 うまくいっている会社の議論というのはこんなものだ。  しかし、大部分の中小企業は不況下、黒字経営に向けて死にものぐるいで奮闘している。この前も、ある製造業で売上げで20億円ある会社が、やっと利益が出たと喜んでいた。この企業は売上げが40億円から20億円に激減していたのだ。「先生、いろいろやってきて、やっと利益が出て、社員みんなで喜んだんですよ。」という言葉には深い感慨が込められていた。
 
 中小企業にとって、消費税は利益が出なくてもとられる税金で不合理きわまりない税金だ。この利益が出なくても、借金があってもとられる税金のためにどれだけ多くの企業が苦労してきたか、消費税のために倒産した例だってある。