名古屋E&J法律事務所ブログ

2020.01.20 月曜日

豊橋発:持続的な競争優位(Sustainable Competitive Advantage)と一時的な競争優位の連鎖

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 連休になるとちょっと勉強時間ができてうれしい。日頃、集中できない経営学の教科書にも触れることができる。
 経営学の初歩的な分析ツールにファイブフォースというのがある。マイケルポーターさんが生み出した「新規参入圧力」「企業間の競争圧力」「代替製品・サービス圧力」「顧客からの圧力」「供給業者の圧力」の競争環境下にある5つの圧力の中で自分の企業を分析するというものだ。
 この5つの要因分析は当然競争のための分析ツールだが、実際には「競争をどのように効率よく回避するか」という分析のために使われているというのだ。確かにマイケルポーターのいくつかの「ゲーム」は競争を仕掛けたばかりに損をする例としてあげられる事が多い。
 いくつかの環境下で、もっとも効率よく利益をあげる行動は何か?
 というのが、ポーターの「ゲーム」理論の思想のようにも思える。競争に伴うエネルギーを最小限に抑えること、つまり、競争の理論の実質は「競争しない理論」だということなのだろう。
 積極的にうって出る思想というのはあるのだろうか。
 ハイパーコンペティション(Hypercompetition)という言葉があって、企業間の競争激化が取り上げられている(リチャード・ダヴェニ D’Aveni Rchard)。
 企業は持続的であるというのは持続的に競争に勝ち続けているという意味だとされているが、実際には企業が持続的に勝ち続けることは少ない。
 むしろ、企業は一時的な競走上の優位を獲得し、それが鎖のように繰り返すことができる企業が優位に持続的であるというのである。「一時的な成功の連鎖」という言葉は実に魅力的なアイディアだと思う。中小企業の場合、この言葉はかなりぴったりと来る。
 「一時的な成功の連鎖」を重視する考えからは、積極的な競争行動をとっていくことが企業を長続きさせることの秘訣だということになる。
 最も重要なのはポーターの理論とハイパーコンペティションとの関係だが、けっして矛盾するものではない。結局「積極的な競争行動」はポーターの理論を基礎に始めることになるからだ。
 例えば、積極的に打って出るために、とりあえずライバルのいない地域、田舎から始めるかと考えれば、それはポーターのファイブフォースのうち、競合他社との競合を避けるという考慮をしていることになる。