名古屋E&J法律事務所ブログ

2016.04.18 月曜日

社長が逮捕される。

 中小企業の場合、まじめにやっているようでもコンプライアンスが甘かったりする。
■ 最近依頼者の会社に突然警察がガサ入れ(捜索令状を取って強制捜査すること)が入ってしまった。この会社は良好な会社で、営業実績もよい。何よりも銀行借入が全く無い。普通に商売し、苦労して会社を大きくしてきた。どこにでもある普通の会社だ。
 
 この会社には余りたちのよくない社員がいた。その社員はしばしば注意され、社長のことを苦々しく思っていた。そこで、会社が法律上あいまいにしていた部分を警察に告発したのだ。こういうことはよくある。
 
 これまでまじめにやってきたつもりだったのに警察の世話になるとは。社長はがっかりしてしまい、事業をやめようかなどと言い始めている。
 
■ 2年ほど前、私の顧問先の会社の社長が社員に脅かされた。この社員は技術の高い職人であるために、何かと社長に逆らっていた。そのため、ついに会社ではこの社員を解雇することにした。ところが、この会社ではちょっとごまかしていることがあって、それを受注元に言いつけるというのだ。建設関係で受注元大手会社に目を付けられたら大変だ。
 
 早々私が対応した。私はこの社員に「あなたのやっていることは分かっているんですか。あなの行動は会社を危うくするかも知れないし、あなたの言葉は恐喝に該当することになります。当社は腹をくくっている。いざとなったら○○社にきちっと説明することにしました。あなたに対しては刑事告訴も含めて徹底的に対応します。」
 
 恐喝の材料は腹をくくってしまえば恐喝の材料でなくなる。この社員は本当に大変なこことになると思ったらしく、これまでの態度を謝罪してきた。当社としても、長年会社に功績があったことを考慮した対応をした。
 
■ また、ある会社では突然社長が逮捕されてしまった。この社長は会社の女の子を一人残して残業させた上、疲れただろうなどといいながら肩を揉み始めた。その際に、胸まで触ってしまったのだ。立派な強制わいせつだ。社長に言わせれば「そんないやがっている感じじゃなかったものですから。いやだと言ってくれれば止めたんですけど。」ということだが、そんな話は通用しない。
 
 女子社員は母親といっしょに警察に行き刑事告訴の手続きをした。わいせつ事件や強姦事件は即逮捕が原則だ。この社長はいきなり逮捕され、おまけに新聞にまで載ってしまって大変なことになった。
 
 弁護士は被害者に会い、社長に代わって謝罪し、示談することになった。