名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.07.17 水曜日

「野生動物とぶつかってしまったら…」

「野生動物とぶつかってしまったら…」

 
年末年始、田舎などに自動車で帰省されていた方もおられると思います。
 
この季節(冬)にはあまり多くないかもしれませんが、自然の多い実家への帰省への道中だと、道路上に野生動物が飛び出してきて、自動車に接触、思わぬ事故となることもありますね。 動物が、野鳥などの小動物ならまだしも、たとえばキツネやシカなどだったりすると、自動車のダメージも相当なものです。
 
こんな時、人身損害や物的損害について、その損害賠償はどうなってしまうのでしょうか?
 
この野生動物との接触事故、ペットなどと違って法律的には自損事故、すなわち自らの過失で事故を起こした場合と同じように扱われます。 なので、損害賠償についても自損事故と同様となります。
 
たとえば、この接触事故で怪我をした人がいれば、自分が加入している、搭乗者傷害保険や人身傷害保険(2010年5月30日付記事参照)などから支払ってもらえることになります。
 
また自動車にダメージが生じた場合には、車両保険の守備範囲となります。 どんな自損事故でもカバーしてくれる車両保険なら支払いは確実ですが、車両保険の種類によってはカバーされない場合もあるようですので、確認が必要ですね。
 
さらに、接触事故に伴って道路設備を破損した場合などは、その道路の設置管理者に対して賠償責任を負担することとなります。 この場合は、対物賠償保険から支払われることとなるでしょう。
 
ただ、そもそもを考えれば、このような野生動物との接触事故が起きるのは、もともと野生動物の住んでいる山林を切りひらいて道路を通しているからであって、動物には何も責任はないとも言えますね。 自然との共生のあり方について、考えさせられるケースです。