名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.08.09 金曜日

労災保険の利用

交通事故が、「労働者の業務上の負傷、疾病、障害または死亡」といった業務災害や、「労働者の通勤による負傷、疾病、障害または死亡」といった通勤災害の場合、労災保険給付を受けることが出来ます。労災保険給付の請求書とともに第三者行為災害届と添付書類を、所轄の労働基準監督署長に提出します。

 労災保険給付を自賠責保険より先にした場合は、その保険給付額の価額の限度で第三者ないし保険会社への請求権を政府が取得します(求償、労災12の4①)。一方、損害賠償または自賠責保険を先行した場合は、損害賠償の価額を控除して労災保険給付を行います(控除、労災12の4②)。
 2 自賠責保険との違い
  自賠責保険は、①仮渡金制度など事実上損害賠償額の支払が速やかに行われる点、②慰謝料の支払いがある点、③療養費の対象より治療費の対象が広い点、④休業損害が全額である点(労災保険は6割)で優れています。
 一方、労災保険は、①被害者に重過失減額がある場合や②加害者が自賠責保険しか加入しておらず、被害者の治療費などが支払限度額を超える場合でも、必要な療養の給付または療養費全額の支給を受ける点で優れています。