名古屋E&J法律事務所ブログ

2019.10.09 水曜日

【損益相殺について】

交通事故の被害者またはその相続人が、事故により保険給付等の利益を得る場合、「損益相殺」として損害賠償額から利益相当額が控除されます。なぜなら、不法行為に基づく損害賠償請求は、加害者、被害者間における損害の公平な分担を目的とするところ、被害者が不法行為と同一の原因によって、損害と同質の利益を二重に受けることは公平ではないと考えられているからです。

もっとも、全ての給付が控除されるわけではありません。
損益相殺として控除されるもの、控除されないものについてまとめたいと思います。
 
(控除されるものの例)
・自賠責保険から被害者請求により支払われた損害賠償額
・政府保障事業の填補金
・労災保険法に基づきなされる各種の給付
・国民年金法による給付
・厚生年金法による給付
・健康保険法による給付
 
(控除されないものの例)
・会社の業務災害特別支給規定に基づき被害者に支給した見舞金等
・労災保険法による特別支給金(休業特別支給金・障害特別支給金、傷病特別年金、障害特別年金、障害特別年金差額一時金、労災就学等援護費等)
・生命保険契約に付加された特約に基づく傷害給付金又は入院給付金
・生命保険金
・搭乗者傷害保険金
・自損事故保険金
・生活保護法による扶助費
・雇用対策法に基づく職業転換給付金
・身体障害者福祉法等に基づく給付
・特別児童福祉扶養手当
・介護費用の公的扶助