名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.02.27 月曜日

段階的に等級認定する矛盾

「一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの」は8級で労働能力喪失率は45%、「一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの」は6級で67%となる。逸失利益でこの差は大きい。たとえば、20歳、年収400万円の人の逸失利益の差は、8級で400万円×17.981×0.45=2678万2200円、6級の場合は3987万5720円と1300万円以上の差がある。これに後遺障害の慰謝料の差があるから2級の差でおそらく2000万円近い差がでるだろう。
 
 等級というのはこのように階段状に認定されるので2級の差がかように大きい。元来、被害は連続しているのだから、後遺障害を段階的にしてしまうこと自体に無理がある。たとえば、「一関節の用を廃した」場合を一括りにしているが、障害の程度によって差はあると思う。
 
 神経症状場合だと、14級、12級、7級と飛び飛びに認定されるのであるが、この割り切りによって不合理な場合が出てくる。
 
 裁判ではこうした事情から中間的な喪失率を認定することもある。たとえば、45%と67%と中間といった感じだ。あるいは、喪失率は左右しないが、喪失期間を長くすることで公平感を出すという場合もある。