名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.03.09 木曜日

交通事故 間接事実

私たちが立証と言うとき,間接事実というのが非常に重要となる。この間接事実の設定では弁護士の能力が試されることになる。

 
 例えば,「痛み」という被害を立証するとき,いくつかの事実群に分ける。
① 治療経過中,痛みを表現する治療内容,記載
② 本人が感じる痛みの内容
③ 日常生活でのエピソード
④ 痛みを裏付ける医学的経験則
 
 これらの事実群の中で,さらに細かな事実を明らかにしていく。
 例えば,①の部分であれば次ぎようになる。
① 診療録,看護記録中の痛みに関する記載
② 鎮痛剤の処方,その他痛みに関する治療の内容
③ 問診の結果
 
 つまり,「痛み」といのは非常に抽象的でとらえどころがない。「痛み」を主要な事実と考えれば,それを基礎づけるさらに細かな事実,間接事実と呼ばれる事実を丁寧に区分けして具体的な事実の問題として立証していく。
 
 これらの作業は他の場合でも当然当てはまる。例えば,「過失」などは世の中に「過失」という具体的事実はない。予見可能性,回避可能性などを分けつつ,細かな事実群に分類し,さらに細かく事実を積み重ねていく。