2017.03.09 木曜日
交通事故 インターネットの効用
最近の相談者の傾向は高い知識を持っていることだ。損害賠償の基準であるとか,後遺障害の基準であるとか,教科書的なことは一通り知っている。明らかにインターネットのおかげだ。
症状固定前であれば,治療費,休業損害,交通費が主な賠償の課題となり,症状固定後であれば逸失利益,後遺障害慰謝料,傷害慰謝料が主な課題となる。損害項目も細かく理解していて,ヘタな弁護士よりも分かっている。さらに,保険会社の最初の提示額が低いことや,青本,赤本といった基準ぐらいまでは交渉に応じてくることも知っている。
ここまでくると交渉を弁護士や行政書士に依頼する必要はない。弁護士の役目は相談者が計算した数値が実務的に通用するものであるかを確かめる作業にとどまる。私の場合,できるだけ被害者が自分で解決するのがよいと交渉を勧めている。保険担当者がいやなやつであれば,交通事故紛争処理センターや弁護士会のあっせんセンターを利用すればよい。紛争処理センターはそこそこよい提示をする。そして,不満があったらすぐに返事しないでもう一度弁護士と相談して決めるようにすればよい。
大切なのは,自分で解決できたと実感することだ。
弁護士には後遺障害を争うとか,過失相殺を争うとか,やはり裁判を背景とした事案を頼むということになるのではないだろうか。
交通事故紛争処理センター → http://www.jcstad.or.jp/
愛知、名古屋、弁護士、交通事故、中小企業、離婚、借金、相続 | 2017.03.09 木曜日