名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.04.24 月曜日

交通事故 損害保険料調査機構批判

以下は、以前、私が作成した準備書面(裁判所提出書面)の一部です。この時の裁判では12級 vs.14級の争いです。準備書面は14頁を超える長いものですが、算出機構の問題点もかなり力をさいて主張しています。

 
 みなさまいかがお考えになりますか。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 損害保険料調査機構による事前認定では14級相当としている。すなわち、本件では上記①、②の根拠から「他覚的に神経系統の障害が証明されたと言えず」としているが、それは事前認定という制度の枠の範囲で証明されていないと判断したに過ぎない。事前認定制度の根本的欠陥は全て医証でのみ行い、患者そのものの具体的聞き取りを行わない。また、大量画一処理が要求される手続き内で「他覚所見」の要件も独自の基準で定めており、これをもって原告の症状が医学的、臨床的に判断されたとは言い難い。
 
  本件では●●整形外科が事故以来原告の症状を継続的に診察を続けて原告の頸部、腰部の疼痛が異常なものであるとされること、交通事故というエピソードがあること、腱反射の異常所見がありとされていること、医学的にもMRI所見から疼痛の原因が裏付けられること、こうした事情を総合した上で、「頸椎椎間板ヘルニア」,「腰椎辷り症」,「椎間板障害」として原告の疼痛が医学的、臨床的にも交通事故によって生じたものと説明できるとしている。前述の通り原告の頸部、腰部の疼痛による制約は12級に相当する被害であることを明らかにしたが、その後遺障害は医学的にも説明できるのである。