名古屋E&J法律事務所ブログ

2017.06.27 火曜日

衣服や時計が壊れた場合

こんにちは。弁護士の小島寛司です。
 今日は少し細かいですが、交通事故に遭って衣服や時計などが壊れた場合を考えてみます。
 衣服や時計なども、あなたが所有している物ですから、それが加害者に責任のある事故で破れたり壊れたりした場合には、それの損害を請求することができます。
 あなたが事故に遭って、車の修理費用や修理の間のレンタカー代を払ってもらえるのと同じですね。
 それがお気に入りの洋服や時計であったような場合には、それはまぁしょうがないか、じゃすまないこともありますよね。
 裁判例は、例えば大阪地裁平成4年11月16日判決は、買ったばかりのジャンパーコートの損傷について、購入時の半分の金額(3万5000円)を損害と認めました。
 また、同じく大阪地裁平成11年10月6日判決は、合計19万2000円の衣服の損傷について、証拠不十分としながらも、損害は5万円としました。
 このように、裁判例上は、服の価格購入価格は認めないものの、相当価格は認めたものもあるようです。
 現在の確立した判例のもとでは、損害というのは実際のそのときの物の価格と考えられ、実際に購入した金額とか、再取得の金額とは考えてくれません。
 ですから、損害を賠償されても、事故前の状態を完全に取り戻すのは難しいことが多いのです。
 そうであればこそ、請求できる損害項目は全て請求すべきだと私は思います。