名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.08.11 土曜日

交通事故 定期金賠償方式(1)

 
 交通事故で重度の障害を負った場合、将来にわたって就労が困難となる場合がある。その最もひどい事例が遷延性意識障害の事例だ。
 
 植物状態になってしまい、家族としては言いようのない悲しみや、怒りが襲う。将来にわたって被害者を介護しなければならない家族の苦労は大変なものだ。
 
 この遷延性意識障害の被害について、一生働くことはできない、一生介護が必要であるとして将来に労働能力喪失、将来の介護料を請求する。その金額は通常1億円を超える。
 
 この将来の賠償金については普通は一時払いの判決を求める。しかし、時に毎年いくらいくら支払えという定期金方式の判決が出されることがある。毎年の介護料を年ごとに支払う方式だ。
 
 理屈上、毎年の労働能力の喪失や介護料、毎年発生すると考えることもできる。そこで、毎年○○円払えという判決が可能となる。民事訴訟法117条は後遺障害について定期金の支払を前提している。その上で、時間の経過によって生じる経済条件の変更を考慮して判決を変更できるとしている。