名古屋E&J法律事務所ブログ

2018.08.13 月曜日

交通事故 死亡事件と裁判

 死亡事件では過失相殺がしばしば問題になる。被害者が亡くなったために、被害者の正当性を立証するのが難しくなるからだ。
 
 保険会社は自賠責で3000万円支払われるから、その範囲で和解したいと言ってくる。仮に裁判になれば賠償額は3000万円行きませんよ、それなら3000万円で示談した方が得ですと言ってくる。
 
 3000万円の示談ということであれば、別に任意保険と交渉する必要はない。被害者請求をすれば済む。死亡事件の場合、被害者請求はそれほど難しい手続ではない。自賠責の保険会社に電話して所定の用紙を送ってもらい、それに従って手続を進めればよい。
 
 純粋に経済的な戦略だけから言えば、被害者請求によって3000万円を獲得した上で、訴訟で争うのが得だ。
 金額が大きいので過失相殺1割違うだけで300万円とか400万円とか違ってくる。5%の遅延損害金や弁護士費用の一部も賠償金として上乗せされる。
 
 しかし、裁判に対する抵抗感もある。早く終わりたいという遺族の気持ちもあるだろう。